偉い人に対する考えはヒトもサルも同じ

上の立場の者ほど、下位の者には興味をしめさない。下の立場の者は、上位の者に強く興味を示すという。科学者はこれを深層認知心理学によって説明できるとしている。
科学者はサルを観察することで、彼らの社会の序列を理解し多くを学べる。サルたちの「注意の仕組み」に注目する。つまり、誰が誰を見ているか、自分のしていることをやめて誰かの行動を追っているかに注目する、ということだそうだ。序列下位のサルはボスザルに油断なく目を配っている。自分より高い序列に属す者の機嫌の良し悪しを知っておけば、その者を避けられるからだ。対してボスザルは下位のサルに見向きもしない。
サルにジュースを報酬として渡す実験によると、アカゲザルは自分より上位のサルの姿を見ると、それが写真でも、ジュースをもらおうとしない。しかし、自分より下位のサルに対しては、ジュースを受け取らない限り全く関心を持たない。サルは自分より高い序列に属すサルを見ると、脳の回路が活性化するという。
これが、ヒトも同じで町で有名人を見つけたら、周りの人よりも有名人に注目するだろう。サルと同じように有名人が何を買おうとしているか、何をしようとしているか情報を入手しようとする。
新たな研究論文もヒトとサルの神経生物学の根本的な類似性を示しているという。コロンビア大学の研究チームが、人々の人気を追跡するとき彼らの脳に何が起きるのかを検討した。実験では、学生組織に所属する各自が他の集団メンバーの人気度を格付けし、集計して全体の人気度を格付けた。被験者はその後、それぞれのメンバーの写真を見て脳画像解析を受けた。すると、サルと同じく写真の人物が人気者であるほど「社会的な評価」の神経網活性化が認められたという。なお、被験者がその個人を好むかどうかには関係ないとするそうだ。
学生のころ、周囲より自らが上位か下位かに関係なく周りの目が気になると思っていた。最下層なだけだったのかもしれないと思わせられる。ある程度大人になってしまうと、周りの目はどうでもよくなってしまったが、これも良いことなのかそうでもないのか分からない。